Dakatsu Paku 堕蠍ぱく


ぱくは物心ついた時から、
森の奥深くで人間のおじいさんと2人で貧しくも仲良く暮らしていた。
それはそれは元気で笑顔の絶えない子だった。
そんなぱくにも唯一の悩みがあった。
「なんで僕には尻尾が生えているんだろう?」
ある日、おじいさんに思い切って聞いてみた。
「なんで僕には尻尾があっておじいちゃんにはないの?」
おじいさんは言った。
「ぱくが会った事ないだけで、世界には色んな種類の人々が仲良く暮らしてるんだよ」
それを聞いたぱくは自分と同じ種族の人と会ってみたい!という好奇心に身を任せ、
丁度15歳になった夜、おじいさんに内緒で家を飛び出した。